今井ゼミ卒業生有志による企画展示:『古典に親しむ』
2025年5月13日 10時50分今井久代教授のゼミ卒業生有志による企画展示『古典に親しむ』が
2025年5月16日(金)から5月31日(土)まで、東京女子大学図書館にて開催されます。
主催である今井ゼミ卒業生より、以下案内文が届きましたのでお知らせします。
<今井ゼミ卒業生より>
日本の古典文学は、約1300年前の『古事記』『万葉集』に始まり、時代ごとに読み継
がれ、書き継がれながら現代へと受け継がれてきました。その連なりを可能にしたの
は、名もなき書写者、注釈を加えた学び手、そして作品を再解釈して世に送り出した
人々です。本展示では、そうした〈継承〉に光をあて、古典の息づかいを感じていた
だける資料をご紹介します。
展示の前半(5月16・17日)は特別展示として、鎌倉末期写と伝えられる『古今和歌
集』(伝・二条為兼筆)、室町中期の『古今和歌集』(伝・正徹筆)、さらに明治期
のちりめん本『かぐや姫(Princess splendor,the wood-cutter‘s daughter)』を公開。
精緻な筆致や翻訳と挿絵の融合をご堪能いただけます。
また会期全体を通じては、江戸時代に刊行された『源氏物語』の注釈・梗概・索引・
人物事典など、全8種の刊本を展示。連歌や俳諧に活用されたダイジェスト本、絵入り
の普及版、人物索引や語句解説、さらには『源氏百人一首』まで広く愛され多様に受
容された源氏の姿をご紹介します。
古典は、単なる“過去の作品”ではなく、読まれ、書かれ、語られ続けることで生き続
ける文化です。文字、挿絵、書き入れ、紙質など――それらが静かに語る書物をめぐる
時間の重なりをお楽しみください。